高アミロース米を米粉にすると嚥下障害食に適したお粥ゼリーができるのです。 お湯を加えレンチンしたり、お鍋で煮炊きにするだけで良く、ミキサー作業、ベトつき防止添加剤(飲み込みやすくするためでんぷん分解酵素等)が不要になりました。 今までは 【お米(低アミロース米)+お米を煮炊き、乾燥、粉砕作業(アルファ化)】+ 【ベトつき防止添加剤(飲み込みやすくするためでんぷん分解酵素等】で販売されていたものが、【お米(高アミロース米)+ 超微粉砕化 】だけの工程でできるようになったのです。 これは、お米を超微粉砕にする技術、機械が開発されたことと、高アミロース米(ベトつきにくい米)を微粉末にした米粉ゼリーが、嚥下障害食に適した食感で調理が容易であることを国立研究開発法人 農研機構が発見したことによります。
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2023年12月29日金曜日
2023年12月10日日曜日
米粉から嚥下食を作る時代へ 嚥下食の大きなパラダイムシフトの可能性 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院リハビリテーション科
米粉から嚥下食を作ることについては、多くの関心を集めるものの、普及には時間が必要普及にはもう少し時間がかかると聞いています。
高アミロース米の米粉のゲル化特性のことは、米粉ゼリーは手触りがもっちりしている一方で、口へ入れるとべたつきやはりつきがなく、するっと口どけします。
食べた瞬間になめらかに広がり、舌のすみずみまでゼリーが入り込むので、通常に炊いたご飯を噛んで食べるよりも素早くお米本来の味わいが感じられるのも、美味しさの強みです。
大きい施設では、ご飯を炊いてミキサーにかけ、そこに何らかのものを加えて嚥下食を作るということに元々慣れていて、それ自体が普通のことになってしまっています。
そういった現場では、米粉ゼリーを取り入れるには作業手順を大幅に変えなければならず、導入までにそれなりに時間を要します。ゼリー状にするためにいったん冷やす、というのを手間に感じる、とのご意見もいただいています。ほかのおかず等に関しても「普通のものを作る-そして展開する」という手順が多いので、その意識の脱却に少しハードルがあるのかもしれません。
まずは、臨時の少量需要(緊急入院や、嚥下内視鏡検査の際)からでもお試しいただき、便利であることを実感していただきたいです。
在宅では、1人のために作るケースが多いですし、ミキサー利用へのハードルが高いので、この高アミロース米粉はたいへん適していると考えています。
グループホームやデイサービス、小規模多機能型施設など、少人数の食事を出すような施設でも米粉ゼリーは数人分だけ作る時に便利ですし、アレンジも容易です。
ところで、炊いた米からではなく米粉から嚥下食を作るというのは、以前よりあって、加熱の必要はなくポットのお湯のみで米粉ゼリーができるという手軽さがあります。
一方、高アミロース米粉は、それに比べれば作るのに手間がかかりますが、米粉100%ですので、味や風味、栄養価が異なり、低コストです。
お好み焼きにしたり、てんぷら粉の代わりにしたり、小麦粉のように使うこともできます。また、嚥下障害の人にとって、離水があると危険だといわれていますが、お粥を炊くような水分量でこの米粉を少量混ぜて炊くと、離水(口腔内で固形物と水分が分離する食品では、水分が無意識に咽頭に流入し、嚥下障害者にとって危険であることが示唆されている)を防いだ軟飯を炊くこともできます。
2023年12月8日金曜日
簡単調理、安価 お粥ゼリーの素(米粉100%)
高アミロース米(私たちが普段食べているのは低アミロース米)でできたゼリー粥の素です。
お粥ゼリー 試食してみました ※「米粉でやさしい嚥下食」コンソーシアムの動画
2023年12月7日木曜日
お粥ゼリー スチコンのコツ ※「米粉でやさしい嚥下食」コンソーシアムの動画
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お粥ゼリー用の米粉の製法 ※「米粉でやさしい嚥下食」コンソーシアムの動画
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水分を含侵させることできめ細かくでんぷん損傷の少ない米粉ができます。
米粉は小麦粉とはまったく異なる製法で製粉されます。
粉砕されて粒が粉になるわけですが、米は小麦に比べて非常に硬いため、小麦と同じ製法では容易に粉にはなりません。そのために、ご飯を炊くように一度水に浸して、米に水分を含浸させることで硬度を和らげます。この作業の後に粉砕することできめ細かく、かつでんぷん損傷の少ない米粉ができます。
この一連の製法を『湿式製粉』と呼びますが、これはこれまでの米粉である“上新粉”と同じ方式です。一方、水に浸すことなく生米をそのまま粉砕する製法を『乾式製粉』と呼びます。
粉砕機単体で最適な米粉を作ることが理想ですが、実際には水を含浸させる工程、粉砕工程および乾燥工程が必要になります。
甘味のある美味しい米粉を作るには、摩擦熱によるアルファ化の少ない製粉技術が必要です。
洗米と水浸漬することにより米が水を含むため、米が砕けやすく、摩擦熱の発生が抑えられ、アルファ化したデンプンの少ない米粉となります。
米粉ゼリー 内視鏡による咽頭残留物の検査・安全確認
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構は、高アミロース米粉を原料としたゼリー状食品(米粉ゼリー)が嚥下障害食に適した食感で調製しやすいことを明らかにした。
そこで、嚥下障害食としての米粉ゼリーの可能性を検討するため、嚥下内視鏡による嚥下評価を行い、米粉ゼリー嚥下後の咽頭残留量を米粥、米粥をすりつぶしたもの、フルーツゼリー嚥下後の咽頭残留量と比較した。
被験者70名(男性43名、女性27名、年齢32~96歳、中央値74.5歳)を登録し、I(なし)からV(重度)までの5段階からなるYale咽頭残渣重篤度評価尺度を用いて咽頭残渣を評価した。統計解析の結果、レベルIは果実ゼリーで谷部残渣と膿状洞残渣に多く、レベルIII(軽度)は米粥で谷部残渣に多かった(p < 0.05)。
咽頭残留物については、米粉ゼリーでもつぶした米粥でも差は認められなかった。
喉頭貫通や誤嚥を起こした被験者数にも有意差は認められなかった。
2023年12月2日土曜日
農薬とお粥ゼリー商品について
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実は「無農薬米」と表記はできません。
「無農薬米」といっても昨年まで多量の農薬を使用していた場合、残留農薬の懸念があります。また隣の田畑での農薬散布が入り込む可能性もあります。
ですから、「無農薬米」は誤解をまねきやすいために表示できないのです。
代わりに、農水省ガイドラインでは栽培期間中不使用という言い方を指導されています。
話が長くなりましたが、今、日本で流通しているお粥ゼリー食のお米、農薬の使用についての情報はありません。
高齢者や障害のある方の口に入る物、もう少し情報があってしかるべきだと思います。
米粉ゼリーとして当園がお届けしていますのは、農薬を1回だけ使用して育てたお米です。
そこで得た知見で2024から、
肥料・農薬・除草剤を栽培期間中不使用の「ひるぜん農園式自然栽培」で育てたお米、米粉ゼリーをお届けいたします。