独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構は、高アミロース米粉を原料としたゼリー状食品(米粉ゼリー)が嚥下障害食に適した食感で調製しやすいことを明らかにした。
そこで、嚥下障害食としての米粉ゼリーの可能性を検討するため、嚥下内視鏡による嚥下評価を行い、米粉ゼリー嚥下後の咽頭残留量を米粥、米粥をすりつぶしたもの、フルーツゼリー嚥下後の咽頭残留量と比較した。
被験者70名(男性43名、女性27名、年齢32~96歳、中央値74.5歳)を登録し、I(なし)からV(重度)までの5段階からなるYale咽頭残渣重篤度評価尺度を用いて咽頭残渣を評価した。統計解析の結果、レベルIは果実ゼリーで谷部残渣と膿状洞残渣に多く、レベルIII(軽度)は米粥で谷部残渣に多かった(p < 0.05)。
咽頭残留物については、米粉ゼリーでもつぶした米粥でも差は認められなかった。
喉頭貫通や誤嚥を起こした被験者数にも有意差は認められなかった。
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメントに返信はしていません。
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。